こんにちは、クライマーのヨシタツです!(@yoshitatu696)
登山でステップアップしていきたいなら誰かに教わるのが一番の近道。
その手段としてあるのが、いわゆる山岳会への入会です。
山岳会と聞くと、なんだか縛りとかあって面倒臭そうだなぁ・・・と思う方もいるかもしれません。
確かに面倒な部分はありますが、得られるものも大きいです。
雪山や沢登りとか本格的にやってみたいけど、一人じゃ怖いなぁ。社会人向けの山岳会に入って、色々教わりたい。一緒に登りに行く仲間も欲しい。
この記事ではそんな山岳会に入会しようか悩んでいる人に向けて、2つの山岳会(サークル)に入った経験のある僕が、メリット・デメリットや山岳会の選び方について書きたいと思います。
今、悩んでいる人の参考になれば幸いです。
そもそも山岳会ってどんなところ?
会によって趣向は異なりますが、一般的に山岳会とは、ハイキングから高山縦走、沢登り、冬山登山、岩登りや山スキーなど、登山のあらゆるジャンルにおいてオールラウンドに活動している団体のことです。
大体月に1~2回は例会というものが開かれ、それまで実施した山行報告や今後の計画を共有したりします。
また1年に1回、総会というその年の総決算的なイベントもあり、年間の振り返りや翌年の方針、役割決め等を行なう会が多いようです。
僕が最初に入った会はサークルのようなところだったので、定期的な例会など形式ばったものはありませんでした。
2つ目に入った現在の山岳会はきちんと組織だった会であるため、上記のような例会や総会が行われています。
登山でステップアップしていきたいなら入会すべし!
結論から言うと、登山で今後ステップアップしていきたいと考えているなら入会した方が良いです。
もちろんデメリットもありますが、それを上回るメリットがあります。
以下に詳しく説明していきます。
山岳会に入るメリット
まずはメリットについて説明します。
登山技術が身に付く
本格的に登山をしていきたい人にとって、これが一番のメリットになるのではないかと思います。
その会にきちんと教えられる人がいるかどうかにもよりますが、登山に必要なロープワークや安全確保技術などを先輩メンバーから教わる機会を得られます。
山岳ガイドが主催している講習会などで技術を教わることもできますが、そういったものはやはりお金がかかりますからね。
山岳会であれば無料で教わることができますし、プロレベルのレクチャーとは言わないまでも、自分より経験のある人から学べることは沢山あります。
※レベルの高い山岳会にはプロ級の知識や経験を持ってる人もいるようです。実際にプロのガイドとして活動している人もいます。
同じ志や趣向を持った人と出会える
ハイキングや縦走であればわざわざ山岳会に入る必要性はないとも思いますが、本格的に登山をやっていきたいとなると、なかなか身近にそういう人っていないのではないでしょうか?
山岳会には自分と同じ志や趣向を持つ人がきっといるはずなので、そういう人たちと出会えるというのは大きな財産になります。
会に積極的に顔を出して覚えてもらえば、趣向の近い先輩メンバーからも誘ってもらいやすくなりますし、色々と教えてもらえるチャンスが増えていきますよ。
山岳会に入るデメリット
一方、メリットがあればデメリットがあるのも事実。
登山以外のところで役割がある
山岳会も一つの組織です。
入会したばかりのときは特に役割は無いでしょうが、しばらく経つと何かしらの役割を担うことになると思います。
具体的には
- 会計
- 山岳保険管理
- 新人教育係
- ホームページ管理
- 装備管理
- 名簿管理
- 会山行担当
といったところですね。
社会人であれば普段は仕事をしている人が大半なので、役割を担えばその合間にやる必要があります。
山岳会に所属せずに個人で登山を楽しむだけであれば別に役割なんてものは無いですが、このような役割も含めて会に貢献する気持ちがないと、会で良好な関係を築きながらやっていくのは厳しい面もあります。
会費を支払う必要がある
会運営のため、会費をとっているところがほとんどかと思います。
僕の所属している会では、年会費として約5,000円支払っています。
用途としては会員の山岳保険料、テントなど古くなった共用装備の購入代、といったところです。
金額は会によってまちまちですが、このあたりのコストもかかってくるということも頭に入れておきましょう。
技術の習得に時間がかかる
メリットのところで技術習得ができるとは書きましたが、教えてくれる先輩メンバーの都合もあるので、その人から1から10まで体系的に教わることは難しい面があるのも事実です。
昔の山岳会では、ベテランのメンバーが手取り足取り新人に登山のイロハを教えて一人前の登山者に育てる、という文化があったようですが、今の時代そこまで面倒を見てくれる山岳会も少なくなっているという話も聞きます。
一定期間に集中して学び実践していかないと、どうしても技術の習得には時間がかかってしまう面はあるので、本人が自発的に学ぶ姿勢を持ってないと技術向上には結びついていきません。
会以外の人と山に行きづらくなることも
僕の所属している会はそこまで厳しくないのですが、会以外の山仲間(他の会に所属している人)と一緒に行くことを禁止しているところもあるようです。
理由としては、万が一事故があったときに責任の所在が曖昧になってしまうから、というもの。
それも一理あると思いますが、ガチガチに縛られるのが嫌な人は事前に確認して避けた方が良いでしょうね。(僕もそれは嫌・・・)
山岳会の選び方
ここまで山岳会に入るメリット・デメリットについて説明してきました。
それを踏まえて実際に山岳会に入ってみたいという人は、どのように選べば良いかアドバイスさせていただきたいと思います。
インターネットで会のホームページを検索してみよう
今の時代、多くの山岳会がインターネット上にホームページを持っていることと思います。
ホームページ上だけでは分からない点も多いとは思いますが、きちんと更新されていればなんとなくその会の趣向や活動状況、レベル感などが掴めるでしょう。
僕は東京在住のため、「東京都山岳連盟」という団体のホームページリンクから探して今の山岳会を見つけました。
基本的に、山岳会は各地域の山岳連盟に加盟しているので、そこから探すのも手ですね。
もちろん、山岳会に所属している知人に紹介してもらうなんてのも全然ありですよ。
むしろ知り合いがいる方が安心ですよね。
自分がどんなジャンルの登山をやっていきたいのか考えておこう
山岳会に入ろうと検討しているぐらいですから、何かしらやってみたいジャンルというのがあると思います。
沢登り?冬山?山スキー?などなど、自分がこれからチャレンジしてみたいことに取り組んでいる会を探しましょう。
オールラウンドに活動している会であれば、その中から趣味の合う人が見つかるのではないかと思います。
それに自分のやりたいことがはっきりしていれば、実際に入会したときに「この人はこういうことがやりたいんだな」と認識してもらえ、誘ってもらいやすくなるでしょう。
ただ、今ははっきりしていなくても入会して色々経験していくうちに好きなジャンルが見つかる可能性もありますので、必ずしも明確である必要はありません。
>>>合わせて読みたい記事:「クライミングのジャンルって何があるの?4種類に大別!」
会の年齢層も確認しておこう
何十年も活動している歴史のある山岳会であれば、中高年のベテランメンバーもいるかと思います。
幅広く年齢層がバラけている会なら別ですが、みんな年齢を重ねて平均年齢60とか70歳などという会もあると聞いています。
そうなるともう、本格的な登山をしているメンバーは少ないと考えられます。
また、共有している技術ノウハウが古くなっている懸念もありますしね。
こればかりは自分自身が何を求めているかによりますが、本格的にやっていきたいと考えているのであれば現役で体力のあるメンバーがいる会を選んだ方が良いでしょう。
僕の場合、比較的世代が近いメンバー同士で、かつ楽しみながら技術を向上させていきたいと考えていたので、超ベテランがいるような老舗の山岳会は選びませんでした。
結果、世代も近いので楽しくやれています。
例会に参加して雰囲気を知ろう
大抵は月一で例会をやっていると思いますので、会の雰囲気を知るために例会に参加してみるのが一番良いと思います。
例会後には飲み会も開かれるでしょうから、できればそちらにも参加してみると良いですね。
例会のほか、入会希望者向けのお試し山行などを企画していたりする場合もあるので、そういったチャンスがあれば参加してみましょう。
所属している人たちと実際に会ったり、山に行ってみたりしないと雰囲気はわからないですしね。
まとめ:自分に合った山岳会を見つけて充実した登山ライフを送ろう
山岳会には当然、合う合わないがあると思います。
いくつか山岳会の例会に見学に行ってみて、自分に合う会を検討しましょう。
本格的な登山は自分一人では危険が伴いますし、山岳会で経験豊富なメンバーと共に自身のレベルを上げていけば素晴らしい体験ができる可能性があります。
そういう意味で、山岳会は魅力的ですよ。
僕自身、山岳会に入って登山の幅がとても広がりました。
皆さんも是非ご自身に合った山岳会を検討して、充実した登山ライフを送っていきましょう!
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