半自給自足的な暮らしに興味があり、10月にニワトリの解体体験ワークショップに参加してきました。
本当はシカやイノシシなどの狩猟をやってみたいという気持ちがあったのですが、もう少しライトな感じで、まずは馴染みのあるニワトリをどうやって解体するのか?
ということを体験してみたいと思いました。
場所は東京あきる野市。
登山やロッククライミングで何度も訪れたことはありますが、久々の来訪でした。
東京都内であるものの、奥多摩の里山風景が広がるのどかな雰囲気です。
ニワトリクイズ
参加者の顔合わせをし、講師を務める方の自宅の庭へお邪魔します。
今回さばくニワトリたちは、近くの養鶏場で、もう卵をあまり産まなくなった子たちをご厚意でいただいているそうです。
最初は、そんなニワトリに関するクイズから始まりました。
ブロイラー(食肉用の鶏)と採卵鶏(卵を産ませる用の鶏)の違いなど、知らないことがたくさんあり結構難しかったです。
勘で答えて、9問中4問の正解でした。
ランチはアナグマカレー
その後、近くの自治会館に場所を移し、みんなでランチタイムです。
講師の方が、わな猟で獲ったというアナグマの肉入りカレー。
アナグマはイタチの仲間だそうで、今は冬眠前で脂がたっぷりとのこと。
見た目は↓な感じで、可愛いような可愛くないような。。
味はラム肉に似た感じで、少し癖はありましたが美味しかったです。
ニワトリを絞める
食事後は再び庭へ戻り、いよいよ実際にニワトリを絞める段階に入ります。
まず小屋に入れられているニワトリを自分で捕まえるのですが、すばしっこくて捕まえるのに難儀しました。
結局、講師の方に捕まえてもらって抱っこ。
ニワトリって、ひよこと違ってそんな可愛くないかなぁと思っていたんですが、近くで見ると結構かわいいんですよね。
ぬくもりがあって、クークー鳴く声がかわいい(雌なので大声でコケコッコーとは鳴かない)
こんなかわいい子を殺めるだなんて、、、と情が入ってしまいます。
流れでいきなり自分がトップバッターになってしまい、心の準備ができてない状態でニワトリを絞めることに。
2人がかりで、一人は羽根を押さえて暴れないようにし、もう一人がニワトリの首を3回ひねって息の根を止め、包丁で首を切り落とします。
首をひねるのは結構力が必要で、これがまた難しい。
ここがまさに命を奪う瞬間なので、かなり抵抗を感じてしまいました。
思わずニワトリの顔から目を背けてしまったのですが、講師の方から
「しっかり見ないと、ちゃんと首がひねれているかわからないですよ!!」
と注意を受け、思い切って首を捻ります。
するとボキボキッ!と首の骨が折れているのが伝わり、ニワトリの首がだらーんとして力がなくなります。
この状態になると包丁の刃が入りやすくなるので、首を切り落とします。
すると血が溢れ出てくるので、両足を持って逆さにし、血抜きを行ないます。
まあまあグロいですが、作業としてやるしかないという感じ。
ちなみに一緒に家族連れで参加していた男の子は、めちゃ楽しそうにやってました。
こういうのって、子供の方が抵抗ないんですかね。。
羽根をむしる作業
写真を撮っている余裕がありませんでしたが、その後は羽根をむしる行程に移ります。
むしる前に熱湯につけると抜けやすくなるそうで、ニワトリをしゃぶしゃぶします。
大きい羽根は取れやすいのですが、細かい羽根はなかなか取れにくく集中力が必要な作業なので、みんな無言で羽根をむしり続けます。。
羽根をむしり終えると、いつもスーパーで売られているような見た目に近くなってきました。
ニワトリ解体
最後に、ニワトリをさばきます。
骨は関節を基点にすれば、簡単にポキっと折ることができます。
包丁を使い、もも肉、胸肉、ササミ、ハツ(心臓)、レバー、卵(殻ができていない状態)、砂肝を取り出していきます。
ニワトリの中身ってこんな感じになってるんだと、ここはなかなか興味深い工程でした。
卵がこんなに入っているとは驚き。
ちなみに内臓の臭みとかは、思ったほど無かったですね。
さばいたニワトリは、食べられない部分を除き、袋に詰めてお持ち帰り。
まとめ
自分にとっては結構ディープな体験で、全て終えるまで半日かかったので体がクタクタになり、正直この日は気持ちの整理もつきませんでした。
いつも食べている鶏とはいえ、生きている動物の命を奪い、その瞬間の苦しそうな姿を目の当たりにしたことが、ショッキングでしたね。
便利な現代社会に生きていると、このような行程を自分の目で見ることは無いので、消費者がこうした事を体験することは、大切なことのように思います。
スーパーなどで鶏肉は簡単に手に入りますが、手間暇かけてニワトリを育てた生産者の方々がいるということ。我々の手元に届く前には、一つの命がたしかにあるのだということを実感した体験でした。
※実際には人間が手作業でここまでやるのは時間がかかり過ぎるので、機械化されているようです。
後日、親子丼になりました
後日、もも肉を使った親子丼を作りました。
お味はというと、少し年齢のいった鶏を使っているため肉質は少し硬かったのですが、コリコリとした食感で、これはこれで美味しかったです。
右上の骨は、使い道がわからなかったので、味噌汁にぶっこんでみました(笑
こうして美味しくいただくと、なんだかポジティブな気持ちになれたので気持ちの整理がつきました。
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